米粉

米粉

鮭川村で使われる米粉には大きく3つの種類があります。
1)昔から行われてきた、浸水させた米を粉にする方法で作られたもの。
2)乾燥したままの米を利用しての製粉方法で作られる米粉。隣町である真室川町のリゾネットなどで行える.
3)スーパーなどで市販されている米粉

また米粉にはうるち米で作られる米粉(上新粉)と、餅米で作られる米粉(もち米粉、白玉粉)などがあります。しそ巻に使われる粉も、もち米粉です。

昔からの製粉

鮭川村で米粉が最も使われてきたのは春のクジラ餅づくりでした。以前は、鮭川村にも米の粉をひいてくれる所が何カ所もあったようですが、今、粉をひいているところはごく僅かになってしまいました。
季節になると粉ひきを続けてきた下牛潜の阿部さんによると10年ぐらい前までは牛潜周辺の世帯の半数、40軒ほどは粉をひいてくじら餅を作っていたものの、今はせいぜい10 軒ほどに減ってしまったということでした。また以前は村から出て行った人にも季節にはクジラ餅をよく送ったそうですが、今では村外で生まれ育った人は食べなくなり、送る人も 減ってしまったと言います。(写真・聞き取り2012年)

お米をうるがす
くじら餅に利用するお米は3日間ほど浸水し、「うるがします」。(うるがす=水に漬けてふやかす)その後水を切って、一晩広げて乾かし、それから製粉所で粉にしてもらいました。
湿った粉はカビが生えやすく保管が難しいとのことです。(うるがしたあとのお米を袋にいれて脱水機にかけるという方法もあります)
今は乾燥したまま挽いてくれる製粉所もあるのですが、これまでの分量と変わってくるなど、少し難しいところもあるようです。

家ごとに異なる配分
くじら餅に使う粉はもち米とうるち米の混合です。米地区では8対2(もち米が8)が多いようですが、もち米100%から6対4ぐらいまで、様々だと いいます。8:2〜7:3が一般的なようです。

しそ巻の粉
しそ巻にはもち米の粉を利用します。
現在は、市販されている「しそ巻の粉」を利用することが多いです。
売られている通常の「もち米粉」を使う場合には少し長めに揚げる方がおいしくできます。

食生活改善推進協議会の活動
 私たち、鮭川村の食生活改善推進協議会では平成23年度から米粉の普及に取り組んでいます。
鮭川村はおいしいお米の産地でもあり、身近なお米を積極的に利用するために米粉を普及していきたいと考えています。
また小麦アレルギーの代替食品としても重要です。

米粉の利点
※小麦粉で作るより白く仕上がる
※ダマになりにくいので、ホワイトソースやカスタード・クリームを作るときに便利
※米粉の衣で揚げ物を作ると、カリッとした軽い仕上がりに
 ・下味をつけた鶏肉に米粉をまぶして、から揚げに
 ・フライに、米粉-卵-パン粉の順で
 ・天ぷらには、水で溶いた米粉をくぐらせて
※片栗粉のようにとろみをつける時に。ゆっくり固まるので、扱いが楽
※ほろほろした触感のお菓子、サブレやボルボローネ(クッキー)に
※混ぜすぎで粘りが出たりしないので。からっと揚がる。

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