からどり
サトイモ科
葉柄が赤紫色の「からどり=からどり芋」は主として親芋と葉柄(いわゆる茎)を利用する。以前は水田の周囲や苗代に植えていたが、だんだん栽培する人が少なくなっている。
「からどりいも」、「おやかぶ」とも呼ばれる親芋は煮物に使われる。親芋は煮るとさといもよりほくほくしておいしい。ぬめりやえぐみも少ない。小芋は余り利用されないがみそ汁の具や雑炊に利用される。
「茎」と称されることもある葉柄(ずいき)は乾燥させたり、酢漬けにしたりして利用する。
酢漬けや漬け物には、小芋の葉柄を利用するという人も、親芋の葉柄を切って利用するという人がいる。
葉柄を乾燥させる「芋がら」には主として親芋の葉柄を利用する。
注)鮭川ではあまり「ずいき」という名称は利用されない。子芋の葉柄だけを「ずいき」と呼ぶところもある。
緑色の「からどり」も存在するが一般的ではない。
保存
芋は、コモに包んで、凍らないところに置いておくといい。
小芋は来年用に、ぬかに埋めて、それを敷き草で覆い、換気のパイプをたててしまっておいたという。
ハウスの中の地面にうめておいてもいい。
芋がらづくり
納豆汁には欠かせない芋がら。遅くなると乾燥しにくいため10月ぐらいには行われる。
芋がら作りには、昔は藁で編んでつるすという方法が行われていたが、今はビニールひもや針金ハンガーなどが使われる。季節が進んで乾きが悪い時期になるとストーブのそばで乾かしたりする。
からどりの干し方
○からどりの皮をむき、1本の長さを半分に切って、根の太い方は4~5つに、先の方は3つ位に裂き、藁などで編みあげて干す。
*風通しのいい日向に干す。一週間ぐらいの短い時間で仕上げると色良く仕上がる。
からっとなったら、袋に入れて保存する。
※下げてから裂く方が楽だという人もいる。
<冷凍保存>
○生芋がらを良く洗い皮をむいて、鍋に入る長さに切り、沸騰したお湯に酢を加えてさっとゆがき、そのまま火を止めておく。冷たくなったらナイロン袋に汁ごと入れて冷凍する。
動画
親芋と子芋の利用
葉柄(ずいき)の利用
芋がら干し
動画(外部サイト)
からどりを干しながら(下牛潜)
納豆汁と芋がら(上芦沢)