食改の視察研修~山形県遊佐町へ

2013年10月22日、鮭川村食生活改善推進協議会(食改)の研修視察でお隣の庄内地方の遊佐町に行って参りました。
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無駄話中ではありません。
先日のきのこ祭で提供したおにぎりときのこ鍋について振り返っています。
もう研修は始まっています!

 

昔語り

「遊佐町語りべの館」に到着。
萱葺きの屋根にトタンをかぶせた古民家です。
約300年前に建てられたと伝わる大組頭齋藤家の古民家を解体して、その部材で復元した建物だそうです。この家の茶の間で地元の「とんぴん語りの会」の皆様から昔話をお話しして頂きました。
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小泉美英子さん
高橋鏡子さん
菅原洋子さん
着用の半纏は、遊佐刺子をされる九十二歳(!)の方が縫ってくれたもの。
素敵です♪食改にも欲しい!

お話しの演目は
あんじょでら(古道具の話)
へうりじいさん(楽しい話)
たぬきのよいち(涙涙の話)
ばけものでら(怖い話)
そらまめとわらとすみ(そらまめのお腹の黒点の話)
ながいながーいはなし(シッと言ったらジョロッと、寝るまで言ってくださいねと言われたながーい話)
基本的に楽しい話なのですが、怖い話や涙なしでは聞けない話などもありました。
どの話にも先人たちからの教訓が込められていて、楽しみながら人生にとって大切なことも学べます。
また、方言でお話しされるので方言やそれにまつわる文化の伝承にもなっているようです。
会の方は、子どもたちにも語る機会があるそうですが、方言が所々わからないこともありながらも、子どもなりにしっかりと受け止めてくれると話されておりました。
「昔寝る時に家の人が話してくれました。貧しかったが、昔語りの思い出のお蔭で今よりも心は豊かだったと感じています。今の人にもその感動を感じてもらいたいという思いでやっています」というお話しがとても印象に残りました。

昔は、昔話は夜にするものと決まっていたそうです。昼間に昔話をすると「フクジョッコ(ネズミ)がらあっついションベンひっかげられる」と言われて戒められていたとのこと。農家の日中は子どもにかまっている暇がないほど仕事で忙しかったからでしょうと言っておられました。

現代は、昼も夜もないような生活様式になっていますが、かつては、昼と夜の役割や意味がきちんとあったのですね。

昼食:八福神
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昼食は農家レストラン八福神にて。
メインが選べるバイキング形式のお店です。
庄内の里の幸、山の幸、海の幸が取り揃えてありました。
あ~おいしい♪
皆で食べると倍おいしい♪♪

温海カブの漬け物研修

庄内の幸で燃料補給した後は、しらい自然館へ。
ずんずん山の方へ登っていくので少々不安…。
でしたが、現れたのは真新しい立派な建物でした!ひと安心…(^∪^;)

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地元のひまわりの会の方からあつみカブの漬け方を教わります。
教えてくださったのは、会長の斎藤津和子さんと副会長の菅原紘さん。

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いつものエプロンを着用すると皆さんの表情がキリッと締まります。準備OK!!

 


まずは、カブのおいしそうな香りが漂う中、カブを水で洗います。写真で伝わらないのが残念。

葉っぱの付いていた根本と毛を剥きます。

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スライスしたら塩と一緒にビニール袋に入れて揉みます。

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野菜を揉むのはお手の物♪
揉み過ぎて袋が破けた人もいました。
気持ちを込め過ぎたんでしょう。

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砂糖と酢を待つ長蛇の列。

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さっと揉んで完成。
2~3日このままで。
おいしそう!
待ちきれない!!

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完成後は質問&交流会
お互いの漬け物知識を紹介し合いながら、楽しいひとときを過ごしました。

最後は、食材研究の為(?)、「道の駅ふらっと」に寄って庄内の幸を物色。どんな食材があるのかな~??
研究対象(??)の食材をお土産に帰路につきます。
帰りの車中でもお話しは尽きません。

昔話や新しい形のレストラン、各地域で食に携わる人たちから素晴らしい刺激を頂きました。
さっそく、保育所の食育活動に使っている指人形に“おじいちゃん、おばあちゃん”の人形を作って仲間入りさせ、方言を大切にした食文化伝承をしようと話が具体化するこの意気込み‥‥!!
これからの食文化の伝承の仕方や普及の仕方を、それぞれが考えさせられた研修ではなかったかと思います。

どんべすかんこねっけど。(ちょっと引用~鮭川の昔話は、この言葉で締めくくられます。)